2012年 07月 13日
イングランド銀行:世紀の大犯罪 = LIBOR不正操作事件
バークレイズの
ロンドン銀行間取引金利(LIBOR:ライボー)
不正操作の真犯人はイングランド銀行
銀行金利と云う世界的詐欺が暴露され始めた
日銀は関与してないのか?
世界初の中央銀行:イングランド銀行設立時の詐欺的手法
日本の「 マスゴミ 」はほとんど報じていませんが、バークレイズによるロンドン銀行間取引金利( LIBOR:London Inter-Bank Offered Rate )の不正操作を皮切りに、疑惑と操作の対象が
・ ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド
・ ロイズ・バンキング・グループ
・ 香上銀行( ホンシャン銀行:HSBC )
・ ロイズ・バンキング・グループ
・ UBS(スイス銀行)
・ クレディ・スイス
・ ドイチェ銀行( ドイツ中央銀行 )
・ ソシエテ・ジェネラル
・ シティグループ
・ バンク・オブ・アメリカ
・ 三菱東京UFJ銀行
など、世界中のあらゆるメガバンクに野火のように延焼が広がりつつあり、国際的な大問題となりつつあり、ギリシャ・スペイン・イタリア問題が霞んでしまうくらいの大激震となっています。
バークレイズのロゴマーク
そして遂にはニューヨーク連銀・FRBでは2007年の段階(当時のNY連銀総裁は現・財務長官のガイドナー)で、 「 LIBOR操作 」の会議が翌年にかけて10回開催されていた事実も判明。( ロイター:米NY連銀、07年にLIBOR不正操作を認識していた可能性 )
FRB( 連邦準備局 = 米中央銀行 )も連座の方向性にあります。
LIBORとは「 London InterBank Offered Rate 」の略で、
一般的には英国銀行協会( British Bankers Association )が
指標となる18銀行の自己申告金利の上下4行を除いた
中間10銀行の金利を平均値化して、
ロンドン時間午前11時に毎日発表するBBA LIBORのことを指している。
米ドルだけでなく英ポンド、日本円、ユーロ、豪ドル、ニュージーランドドル、
スイスフラン、カナダドル、デンマーククローネの9通貨について発表され、
歴史もあり短期金利の重要な指標となっている。
ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は、
英国の住宅ローンや預金金利などに直接影響する金利であるともに、
国際的な融資などにおける国際金融取引の基準金利として、
またスワップ金利などデリバティブ商品の基準金利としても利用され、
LIBORをもとにしたローンや債券・ヘッジファンドなどの残高は
600兆ドル( 約6京円!)と云われている。
今回の事件は、6月27日、英米当局が英大手銀行バークレイズに計約360億円の課徴金を科し、バークレイズと他行による金利の談合操作が明るみに出たことから火がついたもの。
画像出典:毎日新聞
金利操作の手口については、
鈴木頌の発言「 LIBOR不正操作 5つの手口 」に詳しいのでそちらを参照して下さい。
この件について、イングランド銀行( 英国中央銀行 )のタッカー副総裁が9日、英議会委員会で証言し、指標金利を不正に低く申告することを促したことはなく、一部銀行が不正操作を行っている事実も関知していなかったと述べ疑惑を否定したそうです。( ウォール・ストリート・ジャーナル )
イングランド銀行:ポール・タッカー副総裁
が、「 金利の談合操作 」は、果たして大手銀行が「 自主的に談合 」したものなのでしょうか?
事情筋は、
LIBOR操作は、イングランド銀行設立以来、
日常的にイングランド銀行が各銀行に対して「 指示 」してきたもので、
ある意味常識。
とまで云ってのけてます。
この「 LIBOR 不正操作 」が、どのような意味・影響を持つのか?
600兆ドル( 約6京円 ) にものぼる、LIBORを基にした金融残高ですが、1%の操作で600兆円、0.1%の操作で60兆円と云う巨額な金額が加算されたり減算されたりします。
2008年9月15日、リーマン・ショックが発生します。
ここにリーマン・ショック時期のバークレイズのLIBORプレミアム金利のチャートがあります。
画像出典 : The Telegraph
バークレイズは、06年ごろまで自己勘定で取引を行うディーラー部門が
利益を出しやすくするため自行の金利を実際より高く、
また、金融危機が深刻化した08年ごろには調達金利を下げるとともに
経営を不安視されないよう金利を実際より低く、
BBA(英国現行協会)に報告していたとされている。
LIBOR(ライボー)って何ですか? : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
※) BBA(英国銀行協会 )の真の支配者って誰よ?
リーマン・ショックの後、一ヶ月半で0.2%上昇し、その後0.35%の暴落。
合計で0.55%の往復ビンタです。
上げも儲け、下げも儲けです。
一体、金額にしていくら儲けたのでしょうか?
これは、バークレイズ一行の内容ですが、世界的なメガバンクはすべて同じような操作を行なっていたと見てよいでしょう。
そして、胴元は当然のことながら一番儲けるのです。
つまりイギリス中央銀行。
儲けた人がいると云うことは、それだけ損した人がいると云うこと。
先にも書いたように、1%で600兆円、0.5%で300兆円です。
それだけのお金(現金)が、市場から吸い上げられ、ブラックホールへと飲み込まれていったのです。
サブプライム・ショック( 2007.8 ) 〜 リーマン・ショック( 2008.8 ) 〜 ドバイ・ショック( 2009.11 )が「 仕掛けられた金融ブラックホール 」であるとの見方は「 ギリシャ真話: 支援金食い逃げでユーロ解体の老獪 〜 ドイツ第4帝国とGS帝国の共同謀議 」で述べてありますが、おそらくはリーマンの尻尾切り以外の銀行は、LIBOR操作によって損失を補填したのでしょう。 特にバークレイズはリーマン・ショックの際、巨額損失で話題になった銀行です。
BBA LIBOR GBP Chart
画像出典 : Zero Hedge
さて、気になるのが、冒頭で掲げたメガバンク一覧ですが、ここに入ってない銀行で有名ドコロはと云うと、、、、
・ ゴールドマン・サックス(米)
・ JPモルガン・チェース(米)
・ クレディ・アグリコル(仏)
・ パリバ(仏)
くらいなものでしょうか?
フランスの2行はひょっとしたら連座してるのかもしれませんが、気になるのが ゴールドマン・サックス( GS )とモルガンです。
モルガンに関しては、グループのモルガン・スタンレーが、「 英バークレイズなど11行、LIBOR操作に絡むコストは140億ドル=モルガン 」と、対岸の火事気分の試算がロイターによって報道されていますし、何と云っても不気味なのがGSです。 「 ギリシャ真話: 支援金食い逃げでユーロ解体の老獪 〜 ドイツ第4帝国とGS帝国の共同謀議 」 に書きましたが、なにせ、ユーロ危機の震源地 : ギリシャ・(スペイン)・イタリア、そして欧州中央銀行( ECB )は、GSのOBがその頂点に君臨しているからです。
なぜ、GSとモルガンは連座してないのか?
※ 7月17日 追記
JPモルガン・チェース は連座してたようです。
訂正します。
§ 7月18日 追記
JPモルガン・チェース と モルガン・スタンレー の関係性について
末尾 < 関連エッセイ > の後にリンク情報です。
ここに、今回バークレイズの金利不正操作が「 事件化 」した鍵があるように思われます。
実質上世界初の中央銀行として誕生したイングランド銀行に関しては、その誕生時の詐欺的手法をすっぱ抜いた本が先日出版されました。
「 お金の秘密 〜 国際金融資本がひた隠しに隠す 」安西正鷹
成甲書房 (2012/05/30 出版) ¥1,785
外国為替ディラー歴20年、現役銀行マンが明かすお金の秘密。
映画「 Thrive 」では、肝心な点がぼかされていますが、
ここには「 お金の魔術 」の秘密が全て公開されている驚愕の書。
FRBなど素通りで、お金の本丸:世界で最初の中央銀行:
イングランド銀行設立の詐欺的手法がスッパ抜かれています。
全世界の人、必読の書です。
Amazonや楽天・Yahooなどの国際金融系ではなく、
紀伊国屋・三省堂・八重洲ブックセンターなどの真っ当な本屋さんから購入しましょう!
この本の出版と、今回のLIBOR事件の奥の院=イングランド銀行には、何か関係があるのでしょうか?
また、今回、FRB( 米中央銀行 )の関与も取り沙汰されていますが、日本銀行( 日本中央銀行 )は関与してないのでしょうか? 日銀による金利操作・金融操作はお手の物で、1980年代以降FRBの指揮の下に、日本人を激流に舞う落ち葉のようにズタボロにしてきた張本人なのです。 失われた20年の首謀者 = A級戦犯である日本銀行については、項を更めて書きます。
世界的な大事件に偶然というものはない
と、言い放ったのは、第2次世界大戦をおっぱじめた彼のフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領です。
事件の最終ターゲットと目されるイングランド銀行、関与が疑われているFRB、
全然名前の上がらない、ゴールドマン・サックスと日銀。
そして、「 自由経済 」の砦であったロンドン・シティが、実は「 計画経済 」のディーラーだったと云う衝撃的事実!
今回の事件により、中央銀行・世界的大銀行の金利、ひいては銀行と云う詐欺集団としての存在そのものに大きな疑問が投げかけられる結果となりました。
こうした構造の中に、偶然ではなく(まだ)見えざる手による何かとてつもなく大きな動きが始まっているように感じられます。
その本体は誰で、何を目論んでいるのか?
歴史は、大きなショックの後の巧みな誘導によって、より悲惨な状況へと連れて行かれた事実を証明しています。
※ 金融素人が書いた文章なので間違いがあればご指摘の程、よろしくお願いします。
関連エッセイ
ギリシャ真話: 支援金食い逃げでユーロ解体の老獪
ドイツ第4帝国とGS帝国の共同謀議
世界通貨誕生の蠢きと政局大動乱
天皇の金塊とイングランド銀行設立の秘密
映画 「 スライブ 」 :権力のメタモルフォーゼ
サナギ : 金融権力から資源権力へ
覇権文明の終焉
覇権を因数分解する
金融経済と実体経済の乖離
§ 7月18日 追記
オルタナティブ通信 7月13日 05:23
繰り返される銀行破綻の、カラクリ
JPモルガン・チェースの、デリバティブによる巨額の損失が世界の金融市場を揺るがせている。
JPモルガン・チェースは、ニューヨーク株式市場ダウが
13000ドルを「上回る」に1兆円投資し、賭ける。
一方、銀行モルガン・スタンレーは、13000ドルを「上回らない」に1兆円投資し、賭ける。
これで契約成立である。
結果、ダウは13000ドルを「上回らない」。
JPモルガン・チェースは、1兆円の借金を抱え、倒産する。
JPモルガン・チェースに財産を預け、JPモルガン・チェースの投資信託を買い、
年金基金・生命保険掛け金を預けていたサラリーマン・市民、中小金融機関、年金財団、
中小企業経営者達は、「全財産を失う」。
JPモルガン・チェースの失った1兆円は、「そのまま」、
モルガン・スタンレーの「1兆円の利益となる」。
「形式上」、モルガン・スタンレーとJPモルガン・チェースは「別会社」である。
モルガン・スタンレーの大株主は法人=企業A・B・Cであり、
A・B・Cの経営者はG・H・Iであり、G・H・Iの経営者はJ・K・Lであり、
J・K・Lの経営者はM・N・Oであり、M・N・Oの経営者は最終的に「Z」である。
同様に、JPモルガン・チェースの大株主はD・E・Fであり、
D・E・Fの経営者はP・Q・Rであり、P・Q・Rの経営者はS・T・Uであり、
最終的にS・T・Rの経営者は「Z」である。
複雑な「株式の持ち合い、人脈・金脈ネットワーク」を読解する事のできる者だけに、
この「最終的な経営者Z」の姿が見えて来る。
ダウ13000ドルをめぐる勝者と敗者の銀行が、「同一人物Z」によって経営されている。
JPモルガン・チェースに財産を預け、全資産を失った膨大な数の市民・サラリーマン。
その失われた1兆円は、モルガン・スタンレーに「奪われている」。
「経営者Z」は、JPモルガン・チェースを「倒産させるだけで良い」。
膨大な数のサラリーマン・市民の財産1兆円は、「Z」の私的な、個人資産となる。
これが、市民の全財産を略奪する、「金融トリック」である。
世界最大の自動車会社GMの破産(金融機関GMACの破綻)、
米国政府の住宅金融会社ファニー・メイの破綻、
サブプライム債券の崩壊によるヨーロッパ金融危機。
金融機関・銀行の経営破綻、金融市場の崩壊とは、「こういう事」である。
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